2019年10月20日
先回の研究会ではエクセルで、国勢調査の人口データを資料 として、データ分析を試みました。
今月はエクセルの計算や関数に取り組みました。
関数は実務でも良く利用されるVLOOKUPを主な対象とし、 他の関数と組み合わせた便利な利用方法にもチャレンジしました。
1、数式と関数の基本
(1)主な演算子(+、=、*、/、^、%)
①=A1+B1
②=A1-B1
③=A1*B1
④=A1/B1
⑤=A1^B1
⑥=A1*50%
※数式は「=」で始まる、「半角」で入力、小文字でもよい、セル参照は
クリックで
(2)計算の順位(一般の算数と同じ)
①左から右へ
②内側の括弧優先
③優先順位は、「べき乗」が最優先、次に「乗除」、最後が「加減」
(3)関数の入力方法
①「=」の後に関数名を入力→候補が表示されたら関数名をダブルクリック
②引数を入力(クリックやドラッグを利用できる)
(4)オートフィルで連続入力
①相対参照
②絶対参照
③相対、絶対の切替はF4キーが便利
2、関数の仕組みとルール
(1)関数の仕組み
①関数名
②引数
③戻り値
(2)関数の入力方法
①関数ライブラリから入力(例はIF)
・数式タブ
・論理
・IF
・「関数の引数」画面
②「関数の挿入」ボタンから入力
・数式バーの「関数の挿入」ボタン
・検索欄に分類
・目的の関数をクリック
・「関数の引数」画面
3、引数の指定の仕方
(1)セル参照
①クリックでセルを指定
②ドラッグでセル範囲を指定
③離れた場所のセルを指定
④別シートのセル
⑤参照演算子
・コロン、A1:B5 セルA1からB5までのすべてのセル
・カンマ、A1,B5 セルA1とB5
・エクスクラメーションマーク、売上!B2 「売上」シートのセルB2
(2)セル範囲に名前を付ける
①セル範囲を選択
②数式タブ→名前の定義→「新しい名前」画面
③関数の引数に、セル範囲でなく「名前」を入力して利用する
(3)名前を削除する
①数式タブ→名前の管理→「名前の管理」画面
②削除したい名前を選択し「削除」
(4)名前の編集
①数式タブ→名前の管理→「名前の管理」画面
②編集タブでセル範囲などを修正できる
4、関数の修正方法
(1)エラーの種類
①#####(シャープ):セル幅が不十分、または日付や時刻の計算結果がマイナス
②#NULL!(ヌル):参照する範囲が間違い 例=SUM(A1 B10)
③#DIV/0!(デバイド・パー・ゼロ):ゼロで割り算をしている
④#VALUE!(バリュー):数値の引数に文字列を指定した時など
⑤#REF!(リファレンス):参照セルが見当たらない
⑥#NAME(ネーム):関数名を間違えたとき 例=SAM(A1:B10)
⑦#NUM!(ナンバー):引数に誤りがある 例=DATE(20201,1,1)
(8)#N/A!(ノー・アサイン):参照セルが間違っている、参照セルに適切な
データがない
(2)エラーの修正方法
①数式バーで修正
②セル上で修正
③「関数の挿入」ボタンをクリックし「関数の引数」画面で修正
5、オートSUMの仕組み
(1)基本的な仕組み
①合計を表示するセルを選択
②「オートSUM」ボタンをクリック
③エクセルが選んだ合計対象範囲を確認
・適切ならばEnter
・適切でなければ、訂正してEnter
④オートフィルで式をコピー
⑤絶対参照の必要性を確認する
(2)早わざ1
①合計対象セルと合計表示セルを同時に範囲指定
②「オートSUM」ボタンをクリック
(3)早わざ2
①縦横とも同時に、合計対象セルと合計表示セルを同時に範囲指定
②「オートSUM」ボタンをクリック
6、テーブルとして書式設定
リストを「テーブルとして書式設定」すると利点がある
(1)名前が付与される
(2)行の追加が手軽
①書式が自動的に引き継がれる
②数式式が自動的に引き継がれる
(3)名前の範囲が自動的に変化する
(4)構造化参照を利用できる
①通常のセル参照
②構造化参照によるセル参照
③構造化参照で使われる指定子の種類
・[#すべて]:テーブル範囲のすべて
・[#データ]:見出しと集計を除いたデータ部分
・[#見出し]:見出し行の部分
・[#集計]:集計行の部分
・[@]:関数や数式が入力されている行
・[見出し名]:見出しで名で示される列
・[@見出し名]:[@]と[見出し名]が交差するセル
7、VLOOKUP関数
(1)関数の概要
(2)VLOOKUP関数への不満
①参照リストが変化するたびに修正が必要
②リスト参照はあちこちで利用される
③検索値がリストの左端でなければならない
(3)名前あるいはテーブルの利用である程度は凌げる
8、VLOOKUP関数とIF関数の組み合わせ
(1)エラーでないのにエラーメッセージが表示される
(2)エラーメッセージは表示したくない
9、VLOOKUP関数の代替もある
(1)INDEX関数
INDEX関数は、範囲内の縦いくつ、横いくつの位置にあるセルの値を調べる関数
書式は、=INDEX(範囲,縦位置,横位置)
(2) MATCH関数
MATCH関数は、範囲内から指定した値を探して、範囲内の上から数えた位置を求める関数
書式は、=MATCH(検索値,範囲,一致か近似値か)
(3) INDEX関数とINDEX関数の組み合わせ
=INDEX(実際に求める値の範囲,MATCH(検索値,検索する値の範囲,0))
D3からD6の範囲からB001の行番号を探し(MATCH)、
B3からB6の範囲の中から、その行番号の値を返す(INDEX)
10、近々ExcelにXLOOKUPという関数が追加されるらしい
注:
VLOOKUP では、数式は、= VLOOKUP (F2、B2: D11、3, FALSE)
以上
会場 :
中央区・明石町区民館
リーダー : 永岡 勝男 さん
世話人 : 古川 勝彦 さん
時間 :13:30~16:30
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