2018年8月19日
お断わり:7月15日に予定した研究会は猛暑のため中止し、8月19日に順延としました。
エクセルは大変便利なソフトですが、数値の集計やデータ分析などの手法だけが注目されて、ともすると作成した資料の見やすさへの関心がおろそかになりかねません。
フォントの選択、文字の色、写真やグラフ、これらの要素にデザイン的な工夫を加えると、見え方は大きく変わってきます。
見やすい資料ができれば、伝わる力は一層大きくなります。
今回の研究会は、見やすい資料とはなにか、それを作るにはエクセルをどのように利用したらよいかを考えてみました。
下記の資料を参考にしました。
株式会社ソーテック社、「伝わるデザイン」Excel資料作成術
1、資料を作る基本
(1)見たいと思わせる
・資料の目的をはっきりさせる
(2)エクセルの持ち味を生かす
・データの集積と分析
・グラフ表現が秀悦
・画像も扱える
(3)メッセージをわかりやすく
・伝えたい情報を絞り込む
・ストーリーを作る
(4)誰でも見てわかる
・強調する、グループ化する、視線を誘導する
・読みやすいレイアウト
(5)Excelファイル配布のマナー
・カーソルをA1セルに
・左端のワークシートが開くように
・不要なワークシートを削除
・印刷範囲を設定しておく
・ワークシートに名前を付ける
・表示倍率を100%に
・プロパティを確認する
・フッターやヘッダーにページ数や日付を
・セル結合は最小にする
・配布はできるだけPDF形式で
2、仕上がりをイメージする
(1)大体の体裁を決める
・縦、横、余白、フォント
(2)紙面全体を見渡しながら
・表示倍率を変えて全体を見渡す
・印刷プレビューで俯瞰する
(3)秩序のあるレイアウト
・要素の配置は規則正しく(配置機能を利用する)
・等間隔に配置
(4)レイアウトに凝りすぎない
・シンメトリーで落ち着き感
・フラットデザイン (影や3Dなどを使い過ぎない)
・用紙一枚に収める
(5)メッセージが映える配色
・色が持つイメージを知る
青:爽快、清涼、自由
赤:情熱、興奮、危険
緑:自然、環境、平和
黄:安い軽薄、注意
・メインカラーを決める
・使う色は3色まで
・同系色を選ぶ (Excelの配色パターンを利用するとよい)
・強調したいか所に濃い色
3、文字と数値を正しく伝える
(1)フォントを選ぶ
・フォントは和文フォントと欧文フォントとがある
・日本語には和文フォント、英文には欧文フォントを使う
・欧文フォントは使用中の和文フォントと相性の良いものを選ぶ
(英数字に和文フォントを使うとアンバランスになる)
・メイリオや游ゴシックがおすすめ(英数字で使っても違和感がない)
・メイリオとArialは文字サイズが似ていて組み合わせは悪くない
(2)インデントで読み始めの文字位置
・箇条書きの場合、段落専用の列を設けるとよい
(3)セル内の文字を読みやすく
・適切な位置で改行する
・配置機能で「折り返して全体を表示する」を利用
・セルの書式設定で、文字位置を調整する
・セルの高さを広げると数値がすっきり見える
(4)セル結合
・セルを結合して文字を中央に配置する
・ただし、結合は後々の操作に支障をきたす場合がある→結合しないで中央配置
セルの書式設定→配置→文字の配置→横位置→選択範囲内の中央
(5)データを読みやすく
・表示形式のユーザー設定の利用、例 10,800→10,800人
(6)集計結果をひと工夫
・不要な部分をカット
・要点の説明を添える
4、表を見やすく(罫線は便利そうだが)
(1)無用な線を引かない
(2)必要な線だけを控えめに
(3)罫線や色で印象が大きく変わる
・色は付けずに罫線だけで
・色を加えて表現力アップ
(4)一行おきに色付を条件付き書式で
=MOD(ROW(),2)=1 (偶数行なら0とする)、色指定
=MOD(COLUMN(),2)=1 、色指定
(5)余白によって紙面の印象が変わる
・紙面周辺の余白
・紙面中ほどの余白
(6)同じ項目名の繰返し表示を避ける
(条件付き書式で、セルの塗りつぶしと文字の色を白にする)
全当該セルを選択→条件付き書式→セルの強調表示ルール→指定の値に等しい→
左ボックスに「=先頭セルアドレス」→セルの書式設定で「フォントを白」
(7)ヘッダー、フッターを設けて見やすくする
(8)列見出しを全ページに表示する
(9)極力1ページにまとめる
・少しだけはみ出しは縮小印刷
・ただし、「大きく見やすく」が基本→潔く改ページ
(10)画像を入れると読みやすい
5、グラフで訴える
(1)最適なグラフを選ぶ
(2)グラフを加工してメッセージを明確に
余分な項目がないかどうかよく考える
・グラフタイトルが必要か
・標準の凡例が必要か
・縦軸を外してデータラベルを使う
・軸ラベルを入れない
・目盛り線を外す
・目盛りの単位、範囲を見直す
・要素の数を絞る
・数値を添える
(3)ポイントを演出する
・要素数を減らす
・ひとつの要素だけ色を強調する
・ラベルやマーカーで
(4) 絵グラフで表す
・イラストなどで棒グラフを塗りつぶす
データ系列を右クリック→データ系列の書式設定→塗りつぶしと線
→塗りつぶし→塗りつぶし(図またはテクスチャー→ファイル→図を指定
→「積み重ね」などを選ぶ
以上
会場 : 中央区・新川区民館
リーダー : 永岡 勝男 さん
世話人 : 古川 勝彦 さん
時間 :13:30~17:00
☆感想:
・エクセルも奥が深く再発見も含め勉強になりました
・いろいろ勉強になりました
☆希望のテーマ:
・どんなテーマでも参加したい
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