2017年8月20日(日) 新川区民館
数年前に比べると世間の目は「スマホ」や「タブレット」に集中し、パソコンの注目度が薄れているようですが、こちらも留まることなく進化を遂げているようです。ちょっと目を離すと新しい仕様が生まれて、戸惑うことも珍しくありません。
こんどの研究会では、パソコンのカタログに書かれた仕様(スペック)を理解できるように、技術や規格に注目してみました。
今様のパソコンはどのくらいの能力があるのか?、便利さは?、周辺機器の使い勝手は?、無線接続は?、・・と自分のパソコンと比べて見ました。」
1、CPUとGPU
市場で多く使われているインテル社の主なCPUは、Xeon、Corei、Corem、Pentium、Celelon、Atomである。一般的なパソコンの多くは。i7、i5、i3といったCoreiを搭載している。i3→i5→i7の順で高性能となる。Coremは薄型のノートやタブレット用のCPU。カタログに「2コア/4スレッド」とあれば、OS側からは「論理プロセッサーが4つあると認識される。
GPUは画像処理に特化したプロセッサーである。現在のCPUの多くはGPUを混載している。高度なCGや映像制作、VRや特別なゲームなどには独立したGPUが使われる。市場ではGeForceとRadeonシリーズが双璧である。
スマホやタブレットのCPUは「ARM系」が主流。AndroidもiPhoneも独自のCPUを採用しているが、CPUの核の部分は英国のARM社の設計をライセンスしたもので、それらを総称して「ARM系」という。
2、ストレージ
ストレージはカタログ上で「HDD」や「SSD」あるいは「eMMC」と記載される。おなじみのHDDは回転するディスク、SSDとeMMCは半導体メモリ(フラッシュメモリ)である。eMMCは低価格であるがSSDに比べると非力で低価格小型機に利用される。SSDはHDDに比べて読み書き速度が大変に速い。SSDの形状は2.5インチ型、mSATA、M.2がある。
3、メモリー
形状はノートパソコン用の「SO-DIMM」とデスクトップパソコン用の「DIMM」が主流である。いずれも「DDR3」や「DDR4」のチップの規格があり、使える形状もチップもマザーボードで決定される。普通のPCに搭載するメモリーの量は4~8GB程度である。Windows10ではタスクマネジャーで自分のPCのメモリーを見ることができる。
4、ディスプレイ
解像度は4K(3840x2160ドット)、WQHD(2560x1440)、フルHDプラス(2160x1440)、WUXGA(1920x1200)、フルHD(1920x1080)、HD(1366x768)がある。標準的なのはフルHDである。画面の縦横比(アスペクト比)はテレビと同じ16:9だが、4:3や3:2もある。
5、タッチペン
ノートパソコンやタブレットは静電結合現象を活用した「静電容量タッチパネル」が主流である。徐々に増えているペンによる手書き入力、現在は「電磁誘導方式」が主流である。2015年以降は利用されている「アクティブ静電結合方式」も改良が進み「電磁誘導方式」に劣らないものとなりつつある。
6、無線機能
最新のWi-Fiの規格であるIEEE802.11ac対応で、同a/b/g/n/とも互換性を持つ無線チップを搭載するのが主流。利用する電波は5GHz帯と2.4GHz帯がある。5GHz帯で複数のチャンネルをまとめて利用するチャンネルボンディングが高速化技術の一つである。もうひとつは複数のアンテナから同時に異なる信号を送って高速化するMIMO技術である。
7、Bluetooth
最新の規格は4.0でそれまでの3.x規格とは互換性がない。しかし、両方に対応するデュアルモードを搭載しているPCが多い。ワイヤレスキーボードやマウスにBluetoothを使う場合があるが、これらはOSが起動する前のBIOSの段階では使えないのが難点である。
8、USB
USBの最新バージョンは3.1で転送速度と給電能力が向上している。小型のデバイスが普及してきたことで「Mini」や「Micro」などの小型端子が誕生し、複雑さが増している。最近規格化されたType-Cは差し込みの裏表がなく、通信や給電の能力が向上したものの、外形が同じでも性能は様々で、分かり易さが良いとは言えない。Type-Cが本格的に普及すれば機器同士の接続性がますます向上すると思われる。
9、ディスプレイ端子
HDMI,DisplayPort、DVI-D、RGBなどの規格が利用されている。現在はデジタル接続のHDMIやDisplayPortが主流である。これらはバージョンがあり対応する解像度などが異なる。古いプロジェクターにも対応したいのであれば、RGBも必要になる。
10、光学ドライブ
DVDスーパーマルチドライブまたはBDドライブが搭載される。モバイル系PCでは光学ドライブを搭載しないものが多い。この場合はUSB接続の外付けドライブを利用する。BDドライブは「BDXL」という規格に対応するものが標準的で、3層のディスクには100GBの容量がある。記録層に特殊な素材を利用して、より長期保存を可能にした「M-DISC]がある。
以上
会場 : 中央区・新川区民館
リーダー : 永岡 勝男 さん
世話人 : 古川 勝彦 さん
時間 : 13:30~16:30
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