2017年10月15日(日) 新川区民館
度々あの手この手のサイバー犯罪ニュースが伝えられます。
いろいろな機器を通じてネット接続を利用している私たちも、いつ被害者
になるかわかりません。
以前からの「怪しげなメールは開かない」という狭い常識だけでは、
サイバー攻撃から身を護ることに十分ではありません。
身を護るためには仕掛けてくる様々な攻撃法を理解して、適切な対策を
講じなければなりません。
今度の研究会では、Web閲覧、SNS、メール、モバイルなどに関して
どんな危険があるのかを認識するとともに、対策についても考えて
みました。
研究会概要
1、現在の状況
サイバー犯罪は巧妙化していて、以前の知識では防ぎきれない場合もある。
基本的な対策は次のような事項である。
(1)ソフトウエアは、いつも最新版に更新する
(2)メールに記載されているウェブサイトにアクセスしない
(3)しっかりしたパスワード管理をする
(4)スマホなどパソコン以外にも対策が必要
(5)紛失、盗難、廃棄にも十分注意する
(6)重要なデータはバックアップを取っておく
2、冷静な対応が必要
以前からあるワンクリック詐欺に加え、最近はウェブサイトを開くだけで
不当な請求を表示させる「ノークリック詐欺」も現れてきた。
このような予期しない事態に大切なのは慌てないことである。相手の
ペースに乗ってこちらからメールや電話で連絡を取る、などの行動を
起こすのは最悪の対応である。
被害に遭いそうになったら、直ちに表示された画面を閉じウイルス
駆除を行う。画面が消えない時は別のブラウザを利用して対策などを
調べてみる必要もある。
データのバックアップができていれば、時間はかかるがOSの再インス
トールも可能になる。
3、SNSは情報漏洩に要注意
SNSの仲間とのやり取りは、シェアやリツイートなどの機能で拡散する
ことがあるので、メッセージの公開範囲をしっかりと把握する必要がある。
プロフィールである程度で個人情報がわかり、お祝いメッセージで誕生日
がわかり、添付された写真で今の居場所が筒抜けになるなど、情報の
漏洩ルートは多々ある。
4、パスワード管理
文字数が多く大文字小文字数字記号などを組み合わせた、強いパスワード
を使用れば破られる可能性は低くなる。しかしそうすると使いにくくも
なる。そのためにはWebサービスを重要度ごとに分類すると良い。
金銭的被害に直結する重要なサービスは強固なパスワードを使い、
無料ニュースなどの見るだけサービスには簡単なパスワードを利用する。
好きな言葉と番号を組み合わせ、記号文字を加えると長いパスワードも
覚えやすい。
パスワード管理ソフトを利用したり、2段階認証を利用することもパス
ワード管理の有力な方法である。
5、メール
メールを使った詐欺は少なくない。メールを開くだけで感染するウイルス
もあり、メールソフトのプレビューはオフにするのが望ましい。
また、だましの手口は益々巧妙化している。よく知らない発信人からの
メールや怪しそうなメールは、決してメールで指示されたURLをクリック
してはならない。フィッシング詐欺の入口になりかねないから。
6、インターネットバンキング
平成27年のインターネットバンキングの不正送金被害額は30億円を超え、
半分以上は個人の被害だと言われている。
個人の情報が漏れる多くは巧妙に仕組まれたフィッシング詐欺であり、
いつの間にか本物そっくりの偽サイトに誘導される例が、報道されている。
金融機関が対策として提供しているワンタイムパスワード方式は、スマート
フォンを介した使い易い方式に変化している。また、オンライン取引に
特化したウイルス対策ソフトを提供している金融機関もある。
7、モバイル機器
モバイル機器はともするとセキュリティ対策が不充分になりがちである。
モバイル機器ならではの危険は、機器本体の紛失、盗難、肩越しのパス
ワード盗み見、無料スポットのウイルス感染、同時接続の他人の機器に
よる情報盗難などがある。
外出先での通信が暗号化されていないWi-Fiスポット利用は、傍受される
危険があるので避けた方が良い。
無料充電スポットも充電元がPCだとすれば、ウィルスの感染や情報
盗難の危険が伴う。信頼性が確認できない場所での充電は、機器の
電源を切った状態で行うなど配慮も必要である。
会場 : 中央区・明石町区民館
リーダー : 永岡 勝男 さん
世話人 : 古川 勝彦さん&永岡 勝男さん
時間 : 13:30~16:30
以上
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